自治体の横断的な連携を望む
高齢者や生活保護受給者の部屋探しを専門にしていると、必ずぶち当たる壁げあります。壁はたくさんあるのですが、その中でももどかしいことを一つあげるとすれば、「自治体間の壁」です。たとえば、武蔵野市在住の高齢者の方の部屋探しのケースでお話すると、これはどの地域でも同じことですが、まず前提に考えなければならないことは、現在受けているケアサービス(地域包括支援センター)を変えないことです。ケア担当者を代えることは、受ける側にしても、担当する側にしても、色々と面倒なことが多くなります。移管手続きや情報の申し送り、心理面など様々あります。ただし、部屋がどうしても見つからない場合には代えざるを得ません。どうしても部屋が見つからないこともあり、この場合にどうするか。武蔵野市内にはなくても、お隣の三鷹市にはあるというケースもあるわけですが、生活保護を受けている高齢者の場合には、武蔵野市から三鷹市に生活保護の移管手続きが必要になります。この移管手続きが「壁」になっているのです。特別な事情がない限り、この移管は認められないため、武蔵野市内にない場合は引越しができない状況になってしまいます。これは誠にもどかしく、必ずぶち当たる壁になります。自治体間の地域連携が強化されて、手続きが簡素化されれば、高齢者の部屋探しは、今よりもずっとスムーズになるでしょう。ぜひともお願いしたい事項です。